昔の日本人

今は、土曜日の夜で、2階の書斎から、ではなく、新潟県の温泉地からである。土日が連休の休日だが、JTBの観光旅行、1泊2日の短い旅行に来て、温泉旅館にいる。先ほど夕食が済んで、今、家内と2人でリラックスしている所で、先ほど飲んだ生ビールでほろ酔い気分になって、目がうつろになっている。生来が、お酒に弱いのだが、ふわっとした気分が好きで、浮世から少し離れて、さまよい気分になりたくて、毎日晩酌をしている。今日は、温泉に入って、美味しい食事をいただいて、ほろ酔い気分のレベルが上がっている。昨日の夕方、自宅の書斎で、ブログを書こうか、とも思ったが、忙しくて、時間がまったく取れず、今日にしようと決めた。温泉宿で、テレビ番組に興ずるもよし、もう一度温泉に入るもよし、早寝するもよし、自由気ままな時間が、誰でも嬉しいのだが、今は、ブログを書くしかない。今日を外すと、明日は無理で、一度歯車が狂うと、すべてが元に戻って、せっかく丁寧に積み上げた積み木が、崩れてしまうからだ。少し、概況を説明したほうがいいだろう。ともかく、すべての締め切り日が、まるで申し合わせたように、重なっている。JTBの予約は、その偶然の締め切り日を予測できるはずもなく、その渦中に入っていた。だが、それは有難い、忙中閑あり、ではなく、忙中だから閑を作って、また元気を出すのだ。今日の観光は、雪、雪、雪だった、行く先々が、雪に覆われていて、豪雪地帯を、観光バスは進んで行った。昨日は、所沢も1日中雪だった、書斎に籠って、仕事に追われた、だから、もう限界だったのだ、ここでネジを巻きなおすには、ちょうどよい休日だった。新潟は、米どころ、魚どころ、酒どころ、もう美味しいものばかりで、雪に囲まれて暮らす人々は、昔の日本人、礼儀を知り、他人を受け入れ、情けを知り、という、郷愁をそそるような人々のようだ。だから、今日来てよかった。新聞に、子を行かせ犬も通して雪箒(ほうき)(根来美知代)の句があった。雪国の人々は、こんな人情を持っているのかもしれない。明日は、朝風呂に入って、お昼は、ヘギそばを食べて、夕方に帰宅する。昔、年の押し詰まった12月28日から、新潟大学で集中講義を3日間、ほぼ毎年行っていた。その3日間のお昼は、ヘギそばだったから、それから大好物になった。明日は、その楽しみがある。なぜか、この頃、日本人の良さ、謙虚さ、優しさ、思いやり、などが、無性に恋しくなることがある。あの時代の日本人は、どこかに去ってしまったのか。雪に覆われた人々は、しっかりと、昔の日本人を、守り続けているような気がする。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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