昨日は月曜日、定例の事務局会議の他に、2つの会議があったので、午後はすべて塞がった。春は三寒四温と言うように、寒い日と暖かい日が交互にやってくるが、昨日は少し寒かった。曇り空でどこか気が湿るような天気だったが、1つの会議は、所属団体にとって、ここ大一番の会議だったので、気持ちは高揚していた。会議の内容は書けないが、審査を受ける側である。自分の年齢だと審査をする側が多いが、受ける側になると立場が逆転する、自分の出番は始めの挨拶程度だが、それでも時刻前に何度も練習した。まるで子供が学芸会で演技をするようで、どこか緊張するのか、練習でも何度もつっかえた。自分でもおかしかったが、本番では、あっけないほど、すぐに終わった。挨拶だけだから、当たり前である。いくつになっても、人の気持ちはこのようなもので、緊張するぐらいが、ちょうど良いかもしれない。結果は、まだ分からないが、終わってみれば、どちらでも良いと思うから、人の心の動きは、女心と秋の空と同じで、移り気のようだ。夕方のオンライン会議というか研究会は、長年にわたって続いているが、自分にとっては、最後の研究会という気持ちだった。弟子と呼ぶ方が言いやすいが、もう世間では名前の知れた研究者であり、准教授であり教授になっているから、研究面では、自分は彼らから学ぶ立場になっている、のが本音である。老いては子に従え、の言葉通り、老いては弟子や教え子に学べ、であろう。こうして、昨日も1日が過ぎた。はらはらドキドキしながらの会議を終え、そして、そろそろ羽を降ろす時期か、親鳥が子が飛び立つのを見るように、と安らぐ気持ちになって、1日が暮れた。審査を受けた会議での、担当者の発表と質疑応答は、臨機応変にして、ここ大一番に相応しい、丁々発止のやりとりで、さすが表舞台で役者になっている、と思わせた。老兵は、挨拶で十分である。担当者でも弟子でも、成長していく姿は美しく、それを眺めることも、楽しい。