昨日は日曜日だったが、オンラインの発表会があった。このブログでも紹介したが、ベネッセが企画するSTEAMフェスタ2021で、主に高校生が課題研究を発表して、それぞれの分野の専門家がコメントするのだが、初めてのオンラインイベントになった。今回は、3月初旬の発表で推薦された11件の発表で、一般向けにYouTubeでも配信されて、多くの視聴者、約1000名位、があったと聞いた。高校生の発表内容と専門家のコメントについて、ここで述べるつもりはなく、自分が感じたことだけ、メモのように書いておきたい。土日と続いて学会と発表会があったが、脳裏から離れないのは、研究と実践の在り方や往還の仕方である。自分は物理を専攻したせいか、どうしても見方がある範囲を超えない、視野が狭いのである。理工系、特に自然科学系では、対象とする世界を限定して、その中で通用する知見を求める傾向がある、それは論理的かもしれないが、世間から見れば、研究と言う名の個人的な興味だけの世界に見えるだろう。社会科学系では、それは世の中、つまり社会における知見や、現実の問題解決を求めるが、それは自然のようにきれいな論理性があるわけではなく、どうもこんなようだ、というあいまい性が伴う、だから極めて研究が難しく、結果にも例外も出てくるのだ。教育は、社会科学の世界であるが、さらに生きた子供がいる世界なので、手探りで対象を把握するしかない、と言えば、研究ではなくなり、経験するしかない、ことになる。経験と書いたが、正しくは実践である、さらに正確には実践研究である。研究と実践を往還する姿が教育研究であるが、自分は、そこを目指しているが、まったく未熟であることを痛感した。この2日間で、既に多くの研究者や専門家が、そこを意識して、その知見を得て研究方法論を確立していることが、分かったからである。自分の研究は、まだまだ幼稚で、一から考え直す時期に来ている、と言っても、一般の人には意味不明かもしれないが、決して謙遜ではなく、自分は、その未熟さが明確に見える。