原稿書き

いろいろな仕事で原稿を書くことが多い。有難いことである。正直に言えば、講演や授業は苦手で、原稿書きのほうが性に合っている。原稿は推敲ができ、修正ができるからである。講演や授業は時間軸なので後戻りできない、つまり後悔しても後の祭りなので思い出したくないことも多い。原稿の場合は、修正ができると書いたが、それでもその時の自分の考えで書いているので、後で読むと、なんと浅はかな、と思うことも多い。ということは、どちらもその時の自分の考えや感じ方、姿を映していることに他ならない。ということは、オーバーに言えば、人生に後戻りができない、と同じように、原稿も講演も授業も、後戻りできないことになる。その時思ったことや感じたことがすべてなので、自分の姿をさらけ出すことになる。昨日の原稿を読み返すと、やはりどうもおかしいと思う箇所が多々ある。それでいいのだ。今日の自分と昨日の自分は違う、という当たり前のことなので、違って当然である。と書きながら、昨日よりも今日のほうが良いという保証はないので、やはり精進するしかないのか、と自分に言い聞かせる。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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