春の風

4月7日に緊急事態宣言が発令され、4月8日から5月6日まで、外出を自粛し、多くの仕事が休業状態になった。当然ながら、自分の関係している委員会や会議や講演などもすべてキャンセルだが、自宅勤務と言っても、一日中PCの前にいるわけにはいかない。何もしないで自宅で過ごせ、とは息をしないでいろ、と同じくらい不可能なことである。何か工夫がいるが、作家気分になれば原稿とか分析とかできるので、それは楽しい。しかし、どうしても時間が余る。最適解は散歩であろう。夕方散歩をすると、まだ日差しが強く、西の方角に向かうのでまぶしいが、どこか心が華やぐ。青空に囲まれた上天気だが風は強かった。それも郷愁に似た心地良さがある。何故だろう。この時期は、入学式、新入生、新人、新しい職場のように、新鮮なイメージを持つからかもしれない。今はコロナ禍であっても、人はいつも慣れた昔を重ねるようだ。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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