観光旅行

今は、金曜日の夕方、ブログを書く日は、明日の土曜か、今日である。これから、書くが、書斎ではない、八丈島のホテルの部屋である。実は、昨日から2泊3日の旅行に来ているので、明日土曜日は帰路に立つので、ブログ書きの時間がないからである。昨日と今日は、絶好の天気で、秋晴れとはこのことか、と思うくらいで、家内と二人でツアーに参加している。羽田空港から1時間もかからない、近い距離で、八丈島に着く、添乗員さんの他に、現地でバスガイドさんが付いて、昔ながらの名調子で、観光ガイドをしてくれるのだが、その素晴らしさに、感銘を受けた。およそ、観光バスの中は、今日のようなコロナ禍では、マスクをしたまま、黙座、黙食、というか、隣同士で、おしゃべりをしないで、食べ物厳禁、かろうじてペットボトルの水が許される、という禁止状態の中での観光だから、なにか、炭酸の抜けたコカコーラか、ビールの味がしないノンアルコールビールのような感じで、何とも間の抜けたバスの中の光景になる。が、このガイドさんは違った、プロに徹している、どんな話も、聞き耳を立てたくなるような話術で、眠気は皆無だった。話の内容は、極めて教科書風で、歴史や民話、民族史や自然、気候、植物から動物など、まったく資料無しで、まるで、手品のように、次から次へと湧き出す、しかも、話に引き込まれて、名講義をする大学教授も何人か知っているが、それに勝るとも劣らない、名調子の話し手であった。バスから降りても、道案内をしながら、話しっぱなしで、なるべくガイドさんの近くにいて、聞き洩らさないように、としたくらいだから、自分の気持ちは、察してくれるだろう。およそ、植物だの動物だの生物系は、まったくの苦手ながら、ガイドさんの話を聞くと、メモを取りたくなるくらいなので、写真を撮って、忘れないようにした。家内も同じ、というか、バスで一緒になった団体の全員が、魅了されたのである。この2日間、明日帰宅するが、全身で旅行を楽しんでいるのだ。全身と言えば、自分の仕事は、全力で、と、今でも思っているし、そうしたくなる自分がいる。全てをかける、なんと輝くような言葉だろうか、ガイドさんに聞くと、やはり、常に勉強しているようだが、本人は、好きだから、と言うが、その通りである。まだ若く、満面の笑顔が、バスの中を、幸せの渦を起こした。若いとは、なんと素晴らしいのか、全身で、全力で、進んでいる姿に、人は憧れるのだろうか、若い頃を振り返るのは、その夢中だった頃の自分が、美しかったからだろう。新聞に、イントロが流れるだけで十代に戻り実らぬ真夏の果実(川平啓子)の句があった。これは、恋の歌だろうか、全力で駆け抜けた十代に戻って、走馬灯のように過ぎ去っていった、自分を見つめたのか、その時と今の自分を比べたのか、分からないが、ただ言えることは、本当の自分を、そこにぶつけることの素晴らしさであり、それは勉強でもスポーツでも恋愛でも同じだということだ。今、自分は、明日で終わる旅行に、全身で楽しんでいる、だから、何も迷いはない。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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