量子ウォークとコロナ

昨日は7日で、午前は審査系の仕事で午後はオンライン会議やジョギングなどして、という平穏な1日だったが、この審査が難しくて面白い。量子ウォークというから、情報系や物理系の人には興味があるだろう。ランダムウォークは、例えは良くないが、酔っ払いが歩行する姿は、ふらふらと彷徨しているが、ある点を中心に正規分布して端の方にはあまり行かないだろう、ランダムだから当然である。ところが量子ウォークは、ある点からスタートすると、両端に行く確率が高くなって、ちょうど釣り橋のような両端分布になる。その両端を、情報なら{1,0}、物理なら{粒子、波}と捉えれば、コンピュータに関係ある理論だと理解できる。電子のような世界では、古典力学ではなく量子力学で表現される、つまり、電子が粒子なのか波なのかは、決定論ではなく確率で表わされる、確率こそ物事の本質である、と物理は言う。物理の専門家から文句を言われそうだが、お許しいただきたい。ある時は粒子、ある時は波のように、まるで夢遊病者が歩くランダムウォークのように、否、量子ウォークのように、と言えば、理数系でない人にもイメージは伝わるだろう。コンピュータの心臓部であるCPUの処理が、デジタルの{1,0}ではなく、量子のような1か0かの確率だとしたら、コンピュータの概念そのものが変わる。今のところ、この計算速度はスパコンよりも桁違いに速くなるという。この研究では、それを計算爆発を起こす探索に適用するので、もしこの研究が成功すれば、暗号解読も探索なので量子コンピュータが有望になる。もし暗号が解読されるなら、大きな社会問題を起こすだろう。研究計画を立てているのは、数学を専攻している大学院生であるが、コンピュータを作ったのは数学者なので、ち密な頭脳の持ち主でないと研究できない分野である。夕食は7日なので、七草粥だった。テレビが、東京の今日のコロナ感染者数が2400名を超えたと、ピリピリした報道をしていた。家の内では、量子ウォークだとか七草粥だとか、平穏な生活だが、外は暴風雨が吹き荒れているようで、そのギャプに驚く。何とぞ、コロナが一日も早く終息しますように、と非力な自分は、専門家や関係者に願うしかない。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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