プロの凄さとは

昨日は、夕食時のテレビで、民放のものまね歌番組を視聴した。普段はNHKが多いのだが、なんとなくチャンネルが合ったのだが、それにしても凄い、と感じた。なにしろ、大勢のプロの芸人が、腕を磨いて、競うのだから、しかもトーナメントなので、その競争は並ではない。テレビ番組に出演することがめっきり減った、それどころか、地方の公演がすべてキャンセルになった、というが、コロナ禍のためであることは、言うまでもない。思えば、プロの芸人にとっては、受難の時代である。芸人とは、タレントと呼ばれるように、文字通り、才能のある人のことであり、その才能と芸に凄いと感じた。芸人のものまねは、本物とそっくり、というよりも、本物の特徴をさらに拡張して、これが本物の証拠だ、と主張しているように思える。よく、政治家などの似顔絵が新聞などに掲載されるが、写真よりもリアリティを感じるのは、その特徴を誇張して描くので、誰が見ても、あの人だ、と分かるからだろう。ということは、本物を真似る、というよりも、さらに高度で、その芸人の作った作品と言った方が正確であり、むしろ本物を超えている。だから、凄い、のである。その番組の中で、ベテランの芸人が、ものまねは、遊びではない、真剣勝負だ、と言っていたが、その通りだと思う。それにしてもプロの芸人の世界は、厳しい。それほどの技を磨いた番組でも、後半になると、飽きてきて、チャンネルを変えるのだから、視聴者とはなんと気ままなものか、と思う。昔、高校生とオンラインでの対話があった。メディア系、できれば、タレント系に進みたいのだが、好きな道なので一生かけてやってみたい、という高校生が数人いたが、好きとプロとは大違いである。この世の中は、好きのレベルでは、食べていけないし、すぐに捨てられてしまうのが、現実である。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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