企業の経営者

企業の経営者の話を聞くと、どこか学校世界と違うことを感じる。それは良い意味であり、経営者は、はるか先を見ている。私学の教員だった頃、企業の皆さんに感謝する日があって、国立大学では考えられないイベントであったが、その会場に集まった経営者の方から多くのことを教わった。一言で言えば、人生を見ている、生き方を模索している、というか、言葉が重いのである。胸にドンと入ってくるのである。自分のようなものが、と別に卑下して言うわけでもないが、教員研修で話をする時は、それに比べると、どこか軽く表面的で受け売りで、という引け目を感じる時がある。コロナ禍の中で、中小企業が生きていくのは並大抵のことではないが、その中にあっても経営者が従業員をどう守るかと、美談ではなく、本気で考えていることに頭が下がる。テレビで松下幸之助の経営についての話題があったが、大不況で多くの企業倒産の嵐がやってきた時、松下電器は一人の従業員も解雇しないと心に決めて、金融機関を走り回ったと言う。同じような経験を、大なり小なり企業の経営者はしている。どこか武士道のような美しさを感じる。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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