すきま時間の活用

昔ベネッセの企画で、中学生に私が取材したことがあった。どのように中学生生活を送っているかという質問だったが、印象に残った回答があった。中学生は忙しい。中でも部活は、今と違って放課後にかなりの時間をとられていた。スポーツ系の部活なら朝練があって早朝に登校しなければならない。さらには生徒会活動や塾や通信教育などを考えれば、ぎっしり時間が詰まっていて、入る隙もないような生活のようだった。自分が中学生の頃はどうだったのか思い出しても、似たような生活だったかもしれないが、夢中で過ごしていたのだろう。ベネッセの企画なので、そのような忙しい時間でどのように通信教育を受けるのだろうか、つまりどのようにして時間を産み出しているのか、という問いのような気がするが、その回答が、すきま時間を活用する、ということだった。自転車通学では自転車に乗っている間、授業と部活が始まる間などのすきまを見つけて、英単語の勉強だったり歴史の年号の記憶だったり、中学生なりの工夫をしていた。ある程度まとまった時間が取れると、嬉しくて勉強するのが楽しいと答えた。今は在宅勤務と職場勤務の併用で、通勤時間の分だけ余裕がある。思えば、ぜいたくな時間をもらっている。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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