若者たちの取り組み

久しぶりに若者たちの熱いプレゼンを聞いた。ある団体の審査会であるが、医療を生涯の仕事として情熱を燃やす医学生とそこを目指す高校生が運営するボランティア団体の取り組みの発表であり、自分はその審査を受け持った。書類審査の時から注目したが、プレゼンでさらに引き付けられた。職業に貴賤はないが、医療は特に人の命を預かる仕事として、多くの人から期待され、尊敬され、どこか憧れのような存在感を持つ仕事だろう。もちろん医学部に入学することは難関だから、頭の良い高校生をイメージするので、机にしがみついていて、どこか冷たい目線をした優等生のような偏見を持つ人も多いだろう。そのような偏狭な考えを払拭するかのような、さわやかな発表と、この仕事にかけたいという気持ちが伝わってきた。医学生は相当に忙しい、勉強と臨床で寝る間を削って、という言葉が誇張ではない生活の中で、この無報酬のボランティア活動をする時間をどうやって生み出すのか、という私の平凡な質問に対して、活動が楽しいから、役立つことが嬉しいから、という答えが返ってきた。今も昔も、このような若者がいたことで、嬉しくなった。人に役立つなら、自分のことは棚に上げて、という奉仕の言葉は死語かと思っていたら、生きていた。コロナ禍の中で、担当する医師や看護婦は文字通り睡眠時間を削っているが、彼らを動かしているのは、人に役立つという気持からだということが、素直にうなづける。自分もせめて一歩でも近づきたい。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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