早や6日

今は、金曜日の夕方、正月も早や6日である。明日は、七草粥を食べる日だから、もう1週間が経つ、平凡ながら、月日の経つ早さに、驚かされる。歳を取るのは、無理もない、と言いながら、毎日を過ごしているが、何もしないのではなく、今日も、ジョギングをして、うっすらと汗をかいて帰宅したが、家内が用意してくれた、グレープフルーツを食べるのが、楽しみになっている。夏のような大汗はかかないが、身体が、クエン酸を欲しがって、その酸っぱさが、身体中にしみわたって、元気をもたらしてくれる。あっという間に、窓から見る外の景色が、真っ暗になって、もう1日が終わった、という感覚になる。今日は金曜日だが、来週の仕事の都合によって、月曜の9日にブログを書く予定なので、1日早めて、パソコンのキーボードを叩いている。元日と2日だけ、朝餉に、お節料理にお屠蘇が付くので、なんとなく正月らしさを感じるが、3日から、普段の生活に戻って、朝食も、お節に飽きて、納豆などを食べたくなる。ただ、朝から、お酒が入ると、どこか、お琴の音色が聞こえてくるような気がして、そうか、お正月くらいだ、朝から酔っても、文句を言われないのは、などと考えて、小原庄助さんに親近感を覚えるが、庶民である自分には、その世界は2日間だけである。箱根駅伝などは、このだらけた我が身に比べて、あの若者の姿は何だろう、身を切るような冷たさだが、身体じゅうが、躍動して、力の限りを尽くして、タスキを渡すと、性根尽きて倒れる光景が、テレビを見ている自分と、あまりに違うから、感動を覚えるのかもしれない。自分のジョギングとは、天と地の差だが、凡人なりに、老人なりに、その世界に浸って、その後の酸っぱい柑橘系フルーツを食べるのを、楽しみにして、足を運んでいる。それでも、今日は初仕事をして、市内の教育センターに行って、1月と2月と3月、さらに4月以降の活動の打ち合わせをした。有難い、まだまだ自分でも、やるべき仕事がある、と思いながら、審査系の仕事があって、それは、膨大な時間を要する、ざっと見積もっても、1月下旬までに、30時間は必要なので、試算して、手帳に予定を書き込みながら、ホッとため息をつく。まあ、いいではないか、なんとかなるさ、と思いつつ、今年がスタートしたのだ、メールを見ると、仕事の匂いがしてくる。まあ、今年も頑張ろう、歳相応に、やっていこう、とここまで書いて、ふと手が止まった。お正月編では、新聞に歌壇が無いのだ、あるいは、まるで単行本のような分厚いお正月用の新聞に恐れをなして、かなりの枚数をゴミ箱に捨てたので、歌壇が混じっていたかもしれない。それでコラムに、小林一茶の句、とし玉のさいそくに来る孫子(まごこ)かな、があったので、引用しよう。江戸の昔から、お年玉の習慣はあったようで、そう言えば、お節料理、お宮参り、お屠蘇、お飾り、さらに七草粥など、すべて昔からの引継ぎの行事である。たぶん、昔の人も、三が日は、小原庄助さん気分で過ごしたか、あるいは、3日目は飽きて、外に出かけたか、まさか、ジョギングはしないだろう、車もないし、誰もが健脚だから、健康のために走るなどの野暮なことはしないか、と思いつつ、自分が昔なら、長屋に住んで、貧乏ながら、平凡に過ごし、孫がくれば、お年玉をやって、息子とお屠蘇を酌み交わしていたかもしれない、たぶん、今年も良い年になるといいな、と言いながら、ご隠居の身分で、長屋の近所と挨拶を交わしていただろう、とたわいもない空想をした。どうも、まだお屠蘇気分が抜けないようだ。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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