忙中閑在り、の言葉通り、今週もタイトなスケジュールだが、今日の午後はぽっかり空いた。午前は、オンラインでの録画があり、企画しているテーマの原稿の草案を書いていたのだが、午後になって、何か眠気がさして集中できないのだ。きっちり睡眠時間は取っているのだが、どこか熟睡していないのかもしれぬ。左足指の骨折でギブスをはめているが、先週の土曜日に病院に行って、もう治癒したから、という言葉を期待していたが、そうではなく、2週間はそのままギブスをして、それから外して良い、その後2週間後に、病院に来るように言われた。つまり、病院と2か月間付き合うことになる。自分の身体や頭を過信する悪い癖があって、もう身体も無理は効かない年齢になっていても、何でもないと思ってしまう。今日も、置いていたはずの書類が、どうしても見当たらず、最後は見つけたが、そんな思い込みが多くなった。不思議に専門のことだけは、まだ忘れていないようだが、他のことは、健忘症が襲ってきている。なんだ足指の骨折くらい、と思っていても、長く歩くと痛むのだから、完全に骨が付いてはいない。この際、しっかり養生しようと思うが、もう1ヵ月以上、ジョギングはおろか、まとな散歩もできていない、足も弱ってくるのか、体脂肪も増えてきた。早朝の1時間のジョギングの爽快感はどこに忘れてきたのだろうか、この寒さであっても、汗びっしょりになって、ああ快感と叫んだのは、もう夢の世界だったのか、人の生活も、一瞬にして変わってしまうのだ。六度の入院三度の手術を耐え抜いて映す鏡にほうれい線濃し(稲本真由美)の句が新聞にあった。こんな人もいるのだ、なんと凄い人なのだろう、そう思えば、自分など足元にも及ばない。小さなことで落ちこんでいる時、自分に自信が持てなくなる時、頑張れよ、大丈夫だよ、と言われるより、こんな句の方が、ホッとするのは、自分の心の狭さなのだろうか。よく人から、元気があって羨ましいとよ、と言われることが多かったが、あれは、他人から見れば、面白くもない人間に映っていたのかもしれない。しかし、あれこれ考えても仕方ない、いいではないか、たかが足の骨折だ、松葉杖なら2ケ月の入院だが、そうなったら、オンライン審査とかオンライン講演とか録画など、呑気なことは言っておられず、すべてが終わる。まあ、命に別条がある訳ではない、と思えば、この世の中は、十分生きていける。