晴時々小雨

昨日は月曜日、定例の事務局会議を含めて、4つのオンライン会議があって、忙しかったのだが、自分の年齢を考えると、有難いことである。会議に出ると、世の中は常に動いていて、こちらの思う通りにはいかないので、それぞれの苦労がある。と思いながら、今の自分の立場では、あまりお役に立てていないようだが、働き盛りの人のお蔭で、仲間に入れてもらっている、という感覚である。昨日の新聞に、こんな句が載っていた、秋風や名もなき草を輝かす(中野博夫)。昨日は、忙中閑ありで、オンライン会議の合間を見つけて、ジョギングをしたが、この句のように、秋風が、草をゆすっている、草はその風に揺られて、陽光を受けて、こちらに話しかけているように見える。自分も、名もなき草であり、もう枯草に近いのかもしれないが、若い人たちや、バリバリと仕事に挑戦している人たちの熱気にゆすぶられて、自分なりの存在感があるのか、と思う。つまり、自分の存在は、若い人たちの持つエネルギーで、支えられている。しかし、完全に満ち足りたというのではなく、どこか隙間風が吹いているような、ふとした寂寥感も漂うのは、秋風のような気配を感じるからかも知れない。もう自分は若くない、というより、既に引退をしている、が、まだいろいろなリクエストがあって、勉強したり、試行錯誤して取り組んでいるのだが、これは幸せなのだろうか、別の道もあるのだろうか、と思いつつ、毎日の仕事をこなしている。思えば、若い頃も、同じだったのかもしれない、雲一つない青空は年に数回でよいのだ、後は、雲がかかった晴天なら上等、時折、雨も降り雪もちらつくのが、自然である、と思えば、日本晴れのような完璧な天気を期待するほうが、不自然なのだ、これで良い、晴れ時々小雨、くらいの生き方で、十分幸せなのだ。悲観することも有頂天になることも要らない。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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