教員免許更新講習とは

昨日は、午前中は教員免許更新講習のオンライン採点をし、午後は埼玉県の交通センターに行き、夕方ジョギングをして、という1日だった。文部科学省の方針に基づいて、来年度を限りにして、教員免許更新講習制度の廃止が決まっているが、仕方のないことだろうと思う。夏休みが過ぎて、レポート提出者の数も減少してきたが、先生方は、本当によく勉強されていると思うのは、自分の講習科目では、75分を4回分で6時間をビデオオンデマンドで視聴し、多肢選択問題とレポートが課されるが、このような講習を30時間受講して、3万円の受講料を支払って、という制度なので、相当の時間が必要なのである。昨日の新聞に、この講習のことを解説した記事があったが、先生方は忙しい、忙しすぎる、ブラック企業だとも揶揄されている、しかも、時間のやりくりをして、ほとんどは大学の対面講義だが、参加したら、大した内容ではなく、少しも実践に役立たない、オンライン講習なら、それでも自分の空いている時間、例えば夜中であっても参加できるが、という不満が積もりに積もって、などが原因で、廃止の方向になったと言う。自分のことは棚に上げて、申せば、その通りで、役に立たない講義が多く、面白みのない話し方で、聞く方も飽きが来るだろう。話し方は、受講生の先生方の方が、はるかにうまいし、講義から得ることは皆無だろう。内容は、というと、本質的に難しいのである。教育は科学か経験かと問われれば、経験が優位であることは、どうも確からしい。科学でなければ、経験だけなら、何も研究することは要らず、退職した校長先生がベストになる、確かに教員養成大学では、その方向に移っている。教育が科学でなければ、何が真実なのか、と問われれば、信念かもしれない。信念だとすれば、個人的な教育論を開陳しても、ほとんど意味はないので、国の方向を伝えるだけ、となれば、既に教育委員会主催の研修会で、聞いた内容になる。では教科の内容はどうかと言えば、教科内容はその分野の学問や研究であり、学者になる訳ではないので、まったく意味がない。つまり、どう考えても、意味を見出すことが無理なのである。と言いつつも、自分も、何が教育なのか、と探している。まだ解はない。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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