昨日は、オンライン打ち合わせが午後にあったが、午前中はオンライン採点で、すべて時間を使った。オンライン採点は、受講生のレポートを読んで採点するのだが、なるほど、こんな工夫もあったのか、こんな実践知があるのか、こんなに子供のことを思っているのか、など、教員の生の声や考えに触れることができるのが、楽しい。私学で大勢の学生レポートや試験を採点するのは、好きではなかった、と言うのは、時間が制限されているからである。だから、多肢選択問題と記述式の問題を作って、多肢選択はマークカードで自動採点し、記述式は自分が採点することで、時間を節約した。が、たまに、成績評価について、学生から異議申し立てがある、こんな低い成績ではない、というクレームだが、こんな時、データが活きてくる、客観的な証拠があれば、心配することはない。covid-19のワクチン接種の効果についてのデータと同じで、記述式であっても、採点基準を決めていれば、主観が客観に変わる。私学では、成績について敏感で、教員に非がある場合は、始末書ものだった。昨日のオンライン採点は、教員の免許更新講習における試験で、ビデオオンデマンドで受講して、上記のように、多肢選択問題とレポートで評価するシステムだが、よくできている。新聞報道によれば、文科省は、来年度を持って、この免許更新講習の制度を廃止するらしい。と言うことは、オンライン採点も、来年度で打ち切りになる、どこか寂しい気もする。世の中は、自然と同じように、変わっていく。いつの間にか、蝉の声が、ヒグラシやツクツクボウシに変わり、朝夕は少し涼しくなり、夜は虫の声が聞こえる。白日傘とほく線路を渡りけり(中島由美子)、の句が新聞にあった、夏もこれから太陽を公転して、1年間の旅に出るのか、今年の夏はいろいろあった、楽しいことも大変なことも、思い出として残しながら、去っていくのか、その姿に、どこか人に似た哀愁を感じる。