金メダル

昨日は土曜日、連休の後半でもあるが、平日と変わらない過ごし方をしている。午前中は、自分のやりたい仕事に充てているが、書斎は、小さいながらも自分の城である。ここで死ねたら本望だと思っているが、それは、仕事をしながら、眠るように往生する光景を想像するからである。尊敬する坂元先生や偉人と呼ばれる人は、死ぬ間際までペンを離さなかったと聞くが、自分のやりたい仕事を最後までやり通せたという、幸せな大往生とも言える。お昼時間は、家内と買い物に出かけ、中華店でラーメンを食べ、自分はスポーツジムに行った。何気ない一コマ一コマが、夏休みを過ごす少年の気持ちに似て、どこか解放感と嬉しさを感じる。夕食は、冷えたビールを飲みながら、テレビ観戦である。昨夜は、女子と男子の柔道を見た。女子では、日本は銀メダルで、コソボの選手が金メダルに輝いた。どちらの選手も泣いている。男子柔道は日本が金で、柔道のような猛者が、と思ったが、泣いていた。嬉しさなのか、口惜しさなのか、そんなことはどちらでもよい、終わって感極まって泣く姿に、自分も共感した。自分の仕事を、精一杯やって、その最後に見せる涙は、人を惹き付ける。浅学のせいで、コソボの国を知らなかった、ネットで調べたら、ヨーロッパの小さな国で、最近になって独立国家として承認されているが、まだ認めていない国連加盟国が半数近くあるという、政治的に不安定な国である。その国から、はるばる極東の東京に来たのか、発祥の地の日本のお家芸である柔道で、金メダルを取ったのか、凄いじゃないか、その姿は、日本人である自分にも、惜しみない拍手を送らせた。平和の祭典と、昨日のブログで書いたが、政治も人種も大国も小国も関係ない、すべてが平等の世界で、全力で戦う姿が感動を呼ぶのだ。もし自分も書斎で死ねたら、彼らと同じ気持ちになるのかもしれない。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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