研究と事業の違い

昨日は7月7日七夕だが、昨今のニュースを聞くと、そんな優雅な気持ちとは程遠い。午前中のオンライン会議は、戦略的な会議で、これは面白い。自分の研究スタイルは、自分の興味関心だけで計画するので、個人研究が多いが、団体などの企画は、当然ながら組織的な事業運営になる。組織的な運営では、多くの人が参画するので、それぞれの人の持ち味や専門性を生かしながら、全体でまとめていく方法論になる。個人研究の場合は、すべて自分の考えや方針に基づくので、深く掘り下げていく方法論になる。広くまとめ上げるのか、深く掘り下げるのか、の違いだが、世の中では、まとめ上げていくほうが、影響力は大きいだろう。個人研究は、職人の世界と似ている。技を磨くのだが、なかなか目標に到達できないので、終生をかけて追及することになり、たぶん年齢も関係なく、個人研究ができる小さな部屋さえあれば、いつまでも持続できるだろう。伝統工芸や伝統芸術のような技などは、その深さは計り知れない、作家や美術家や音楽家なども同じで、高名な芸術家は、高齢になっても意気軒昂に作品を作っている。たぶん、利益などは眼中になく、奥深く追及しているので、自分との闘いである。一方、組織の活動は、広く人々を巻き込むので、調整能力、方向性、困難に出会ってもなんとか乗り越える力、など幅広い能力が求められる。政治家や企業の経営者などを見ると、違いがよく分かる。昨日は、規模は小さいながら、その両方の仕事をした。組織が行う事業も、ワクワクするような魅力があり、個人の研究も、また心惹かれる。人は、このように柔軟にできているようで、自分は、こうだ、とは決められないのではないか。だから、仕事は何でも面白いのだ。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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