カモの親子

昨日は、整体院に行った。手帳を見ると、夕方の予定に入っている。整体院であっても、医療保険が効くので、3割負担なので安いのである。しかし治療の名目なので、毎週行かないと、保健が効かなくなるので、手帳にメモして、忘れないようにしている。夕方、自宅を出ると、近所の小川の橋から、4,5名の大人が、中学生も混じって、川を見ている。自分も覗いてみると、親ガモと5羽の子ガモがいた。そうか、子ガモが生まれたのか、今年も、無事に育ってくれるといいが、と思って、よちよち歩きの子ガモの姿に見とれた。そういえば、数年前に、親ガモが子ガモを教育している姿を見たことがある。この場所から上流に歩いて数分くらいの川に、段差がある。その時も、同じように、親ガモ、たぶん母親であろう、が先頭を歩いて、下流から上流に向かって、段差を飛び越えた、そして下流にいる7羽くらいの子ガモを見ている。子ガモは、親ガモを見習って、なんとか段差を飛び越えようとするが、どうもうまく行かない。その時、親ガモが、ビッと声を出した。まるで、スタート合図の笛のような、しっかりしろ、と激励するような声であった。それを聞いて、7羽の子ガモはさらに頑張って、段差を飛び超えようとし、また流され、また飛び越える、という動作を繰り返して、ようやくすべての子ガモが成功した。親ガモは、それをじっと見ている。子供たち全員が揃ったところで、母親は安心したのだろうか、その場所の草むらで、親子が歩いたり、草をつついていた。親ガモは、まるで教師だった。後で家内から、子ガモはカラスに狙われて、半分くらいに減ると聞いた。動物の世界の生存競争は厳しい、と思いつつ、愛らしい子ガモと、肝っ玉母さんのような愛情と頼もしさを持った親ガモに、無事で育ってほしいという思いを込めて、自分も近所の人達も眺めている。切り抜いた新聞の歌壇に、こんな句があった、どこからか子を叱る声聞こえくる良きかな春の夕暮れの路地(椎名昭雄)。ホッとするような一コマである。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。