講演をするには

昨日は、朝10時前から夕方4時過ぎまで、オンラインの協議会に参加した。1日中、お昼時間を除いて、オンラインでパソコンの前に座り続けるのは、疲れる。脳が疲れるのだが、仕事となれば仕方がない。企業の人は、もっと厳しい仕事の仕方をしているので、文句は言えないだろう。午後にオンライン講演があったが、昨日のブログでも書いたように、寝不足があって内心不安だった。だから、朝食後に講演の練習をした。およそのことは分かっているので、目を通して修正などをする程度だが、昨日はどこか不安だったので、実際の講演と同じように、声を出して練習をした。黙読から音読への切り替えであるが、そこで気付いたことで助かった。なにしろ、時間が足りない、急遽、話す内容を削った、順番を変えた、など10時寸前まで時間がかかったが、やって良かった。そして、午後になって講演をするまでの間、胸がドキドキして、どうしてこんなに緊張するのだろうか、と不安になった。一昨日の寝不足がまだ尾を引いているのか、と思いつつ、緊張のまま、オンライン講演をした。あっという間に終わって、始めてホッとしている自分に気が付いた。こんなことは、あまり経験したことが無かったが、学ぶことがあった。音読することの大切さである。慣れとは恐ろしいもので、眺めるだけで安心するが、実際は違うのだ。声を出してみて、始めて、時間が足りないとか、冗長だとか、追加すべきだとか、思いつくのである。それは、本番のシミュレーションだからかもしれない。パソコンの操作も、やってみなければ分からないし、そこで気付くことが多い、審査でも書類だけでは見方が狭いし、対面での質疑で初めて分かることが多い、頭で分かっただけではまだまだ不足している、認知だけではなく行動で分かるのが、現実である。音読のお陰で、失敗しなくて済んだ、恥をかかなくて良かった、実際に行動することで、助けられた。評判も良かったようだが、結果よりも、この気付きが自分にとっては、宝物のように思える。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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