昨日の午前中は、採点をした。免許更新講習のeラーニングシステムで試験があって、その採点だが、久し振りに教員感覚になった。受講生のレポートには個性があって面白い。木曜の夜は、俳句のTV番組が老夫婦の楽しみで、昨日のお題はリュックであった。最下位は、父亡くす、という想像の句で、嘘だと言われて酷評されたが、さすがは芸能人で、そこで笑いを引き出す。1位は、ちびリュック 中身はおむつ 山笑う、の句で、後で家内に聞いたら、本上まなみ、さんという女優さんである。彼女には2歳の女の子がいて、リュックを背負いたがるので、少学生の真似をしたがるのだろうか、小さなリュックを背負わせるのだが、中身がない、しかたがないので、おむつを入れる、春の季語の山笑う、のように、リュックを背負って散歩するのだろうか、親子の歩く姿が春の季節に良く合って、頬が緩む。出演者も同感のようで、光景が目に浮かんできて、思わず笑いたくなる、それが、山笑うの季語にも響いている、とコメントしていた。俳句も、相手に伝えることが重要だと認識したが、先の採点を思い出した。父亡くす、のように独りよがりのレポートもあれば、ちびリュックのように、自分もこのような経験があって同感する、と思わせるレポートもある。少し拡大解釈することをお許しいただきたいが、父亡くす、は、作者の想像であるが、同時に創造でもある、もし父が亡くなったら、こんな気持ちだろう、と自分なりに意味を作る、意味を構成する、つまり個における認知、構成主義に立っている。これに対して、ちびリュックは、親子の対話、コミュニケーション、関係性、そこに意味を作る、構成するので、社会構成主義になるだろう。どちらが良いとは言えない。学習方法においても、個別もあればグループもある、個なのか社会なのか、それは授業デザインによる。昨日のブログは構成主義のテーマだったので、思い出して拡大解釈してみた。