昨日は4日で仕事初め、と言っても、まだのんびりしているので、手帳には夕方からのオンライン研究会だけ入っている。ただ、審査系の仕事は、計画を立てないとすぐには不可能で、審査件数を考えると少なくとも1週間は必要なので、昨日から手掛けた。具体名は書けないが、長い年月審査をさせていただき、もうこの辺で辞退しようか、と何度も思ったことがある。しかし、その度に、あっそうか、とか、凄いとか、納得したり共鳴したりして、やって良かった、と思い、今日まで続いている。例えば、アスファルトなどの道路の舗装工事で、ひび割れを自動検知するシステムの研究を読んだ。昔は、職人さんが判断していたらしいが、そのような職人技を持つ人が少なくなって、システム化する必要が出てきた。これは画像認識の研究で、車にカメラを乗せて道路を走って録画すればいいではないか、と素人は思うが、そう簡単ではないらしい。詳細はともかく、自動認識するには、録画を分析して、道路とその他を区別して、その道路に点在するひびを認識し、その様子を可視化し、破損状況を数値化し、60%以上なら補修工事が必要、などと計算する、つまり職人の目や直感を機械にさせるので、AIで実装、具体的にはディープラーニングで実現する研究である。かなり進んでいるらしい。AIは、もちろん人から学んでいる、人の物まねであるが、最近は職人とか名人芸と呼ばれるような技に、迫ろうとしている。だから研究なのだが、ここにも、一般には知られていないが、地道に社会のお役に立とうと努力している人々がいる。もちろん、コロナと闘う医療やワクチン開発などは、壮絶な研究をしているのだろう。もう一つの研究は、キャシュレスではPayPayなど普及し始めているが、日本は諸外国に比べて相当に遅れているらしい。何が原因かを調べると、デザインや分かりにくさ、特に年配者にはソッポを向かれてしまう現状に対して、そこにメスを入れる研究で、いろいろな文献を調べて、その研究計画を立てている。これも、面白いではないか、と感じたが、自分は審査しているのではなく、教えてもらっている。こいつは春から縁起がいいわい、という歌舞伎のセリフを思い出すが、そんな仕事初めである。