御用納め

昨日は、12月28日、御用納めの日である。御用納めとは、何とも古い官庁的な用語であるが、例年ならば自分たちの団体では、午前中に関連省庁に挨拶廻りをして事務所に戻り、お昼には、お寿司の盛り合わせとつまみ、ビールや日本酒などが、広いテーブルに置かれて、一年の労をねぎらい、打ち上げを楽しむ日である。その内、団体にゆかりの人が、お酒持参でやってきて、宴に加わるのが恒例だが、今年はそれができない。官庁への挨拶廻りも無理で、まして飲食はできないので、昨日はいつもの通り、オンラインでの会議を行った。しかし、最後に、一人一人が、今年の仕事の振り返りと来年への期待を話したが、素晴らしい内容が多く、本当に良かった、とスタッフの皆さんに感謝した。こんなに深く感謝したことは、これまでなかった、と思うくらい、スタッフ全員が素晴らしいチームワークで、しかも団体の活力やプレゼンスがきわめて高くなった年だった。その思いは、全員が共有していて、画面の向こうで、子供のように無邪気で嬉しそうな表情がよく見えた。楽しいことは、本当に人を幸せにするようで、自分もこの団体で良かった、という思いがあって、あなたの職業は、と書類に書いたり聞かれる時は、団体役員と答えているが、これが今の自分の姿であり、大学は過去の姿だと思っている。昨日は、もう一つの御用納めのオンラインの打ち合わせがあった。ソニーのKOOVコンテストの担当者と自分と二人だけの、今年の成果と課題についての話だった。このブログでも紹介したが、このコンテストは、ソニーらしい企画で、自分は多くのことを学んだ。創作活動に、国境はなく、年齢差もなく、どれだけメッセージを送るか、どれだけ人に魅力を感じさせるのか、である。今でもその映像が目に浮かぶが、その評価と改善を話し合ったが、担当者の本音は、自分と喜びを共有したかったのではないか、と思う。画面の向こうで、顔がほころび、声が弾んでいた。そして今年は良い年だったと、高校生が球技大会で優勝して飛び跳ねるような喜びと同じで、自分と思いを共有したかったのだろう。昨日は、打ち上げの懇親会はなくても、飛び切り上等の御用納めであった。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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