昨日は、地下鉄の永田町で降りて、自分が所属する団体の会員と衆議院会館に行って、幾人かの議員の先生方を訪問した。仕事の内容は、ブログに記すほどのものではなく、団体の仕事上の訪問である。終了後、そのまま溜池山王の事務所まで、同僚と歩いた。久しぶりという感じがしたのは、地下鉄に乗って階段の上り下りがあって、永田町で国会議事堂を横目に見ながら、官庁街とANAホテルのある都会風のビルに向かって歩くという経験が、在宅勤務では無かったせいかもしれない。日常とは、このような事だったと、コロナ禍以前の生活様式を思い出した。事務所では、事務職員が常勤していて、以前と変わらぬ勤務ぶりで、コーヒーや茶菓子など出してもらい、どこか恐縮している自分がいた。書類や決裁や細々したこともあったが、これまでオンラインで処理していたことを、机の上で作業した。同僚と喫茶店に行って、業務に関する微妙な話もした。いろいろな不安も聞き、議員や官庁や団体にまつわる噂なども話したが、これも、業務の一つである。その後、事務所でオンライン委員会の司会をしたが、なるほど、仕事とはこのようなものだったのか、と少し昔に戻ったような気がした。帰宅して、すぐにお風呂に入って夕食のテーブルについたら、家内が、市内の老舗の蕎麦屋さんが店をたたんで、別の仕事を始めるようだ、と話した。コロナ禍のせいで、経営が成り立たなくなったのだろう。美味しい蕎麦が食べられなくなったか、手打そばを自慢にしていた親父さんも家族も、何回も会議をしてからの決断だったのか、と思ったが、このような出来事はどこにでもある。議員の先生の話に出てくる苦労話、同僚の仕事上の不安、団体会員さんの仕事の厳しさ、など、誰も苦労を背負いながら努力を重ねている。今日は、電車に乗って事務所に行き、人と話をし、書類を整理した、これが日常生活だった、なんとなく忘れていたが、それでいいのだ、人には、嬉しいニュースもあれば都合の悪いことも起きる、それを愚痴をこぼしながらも生きていく、人は可愛げのある生き物のような気がする。