昨日は日曜日なので、朝のNHKの番組、小さな旅を見ることを楽しみにしている。音楽も好きで、日本のどこでもある庶民の生活を思い出させるメロディが、流れてくる。日曜だけは7時から8時に遅らせた朝食をとりながら、見ている。昨日は、名古屋の中心街栄町のTV塔について、取材していた。そのTV塔を何十年かぶりに塗りかえるそうで、その塗装職人さんを束ねる会社の責任者が登場して、語っている。いつでも、小さな旅では、視聴者に語って聞かせる話が、送られてくる。この人は、父親から言われて今の仕事をする時には、嫌で仕方なかったが、その気持ちが変化したのは、このTV塔の塗装をする時だった。職人に、自信や誇りとでも呼びたいような、精悍で隙のない顔つきを見たからだという。それから、この仕事に夢中になって取り組んだ、そして、今では自分も、誇りと幸せを感じていると語った。たぶん、どの職場でもあるような話だが、そのとおりだ、と視聴者に思わせる。番組では、その語りの後で、TV塔をバックにして、若い女性たちがスマホで写真を撮る光景を映していたが、あのTV塔を美しく保っているのは、自分たちだという誇りがあるからだろう。誇りと幸せとは、なんと美しい響きを持っているのだろうか、自分の仕事への思いも同じような気がする。だから、共鳴した。