子供たちの感性

昨日の読売新聞の編集手帳を読んでいたら、小学生の詩が紹介されていて、惹かれた。本を読むと、私だけの映画館が始まる、という文章で、原文は、ひらがなである。面白い。読書週間が昨日から始まる、その紹介に引用したのであろうが、子供の感性には、いつものことながら、学ぶことが多い。小説でも論文でもパソコンの資料でも写真でも、人は情報を見る時は、いつも自分だけの物語を作っているのかもしれない。それを、ロシアの哲学者バフチンは、自己対話と呼んだ、というと、哲学の専門家から批判されるかもしれないが、本筋は間違っていないだろう。感心するのは、哲学ではなくて、子供の感性である。アメリカのMITの認知科学者レズニックも、幼児の研究をして、その感性や創造性を伸ばすために、コンピュータ言語を開発したことはよく知られている。少し文脈は異なるが、昨日の夜の歌番組で、大阪の高校の吹奏楽部が出演した。役どころは、天童よしみの伴奏としての演奏だったが、素晴らしく魅了された。若い高校生の姿は、全国でもトップクラスの吹奏楽部なのだろうか、人を引き付けてやまない。それは、私たちの感性に訴えるからだろう。小学生も高校生も、自分の道を進んでいる姿は素晴らしく、自分はもう一度生まれ変わっても、高校教師になりたい。その時は分からなかったが、幸せの真っただ中で仕事をしていたのだ、ということに今は気が付く。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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