記録に残す

今日の午前中は、都内の大学の授業にゲストとして参加した。その授業担当の先生に頼まれたからだが、少し緊張した。留学生のために開講されている科目で、今日は前期の最後で、学生のプレゼンがあって、それを先生が評価して成績をつけるらしい。私のゲストの意味はあまりないが、大学教員だった経験について、最後に学生へのコメントも含めて話すという依頼だった。少し緊張した、という意味は、英語だからである。最近は、国際会議も出ていないし、英語でコミュニケーションするチャンスが無かったので、大丈夫だろうか、と内心思っていた。少し緊張したと書いたが、かなり緊張した、と書いた方が正確だが、実際に学生のプレゼンを聞いてみると、その内容は、学部相当であって、正直に言うと、あまり深くはなかった。だから緊張したのは始めだけで、後は気楽な授業であった。最後に10分程度話して終わったが、この授業は、今どきなので、当然ながらオンラインである。Zoomを用いていたが、録画機能があるので、すべて録画していて、後でその録画を見て評価点をつける、と言っていたので、なるほど、Zoomは便利だと思った次第である。しかし、デジタルの良さもあるが、この記録はいつまでも残るので、もし失敗したプレゼンなら早く始末してもらいたいと思う学生もいるかもしれない。自分の場合は、事前にスライドを用意していたが、授業や講義では、あまり著作権などは気にしないので、それが記録に残るとなると、少し躊躇する。いつまでも残る、のは便利な反面、不便でもある。人は、楽しいことはいつまでも記憶に残り、嫌なことはすぐに忘れる、ような気がするが、それは、自分が勝手にそう思っているだけかもしれない。ともかく、忘れることは人の優れた特性である。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

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