IoTのゆくえ

AIやIoTは底知れぬくらいの力を持っていることは、多くの分野で実証されつつある。IoTは文字通りすべてのモノがインターネットにつながり、それがデータになりAIによって分析されるというSociety5.0の中核的な技術になることは、よく知られている。スマホを持てば人を追跡することが可能になり、街のいたるところにカメラを設置すれば、人の行動は記録され、パソコンでWebをチェックすれば、その人の嗜好データとして蓄積され、というように生活のすべてがデータという形で蓄積される。この事自体に、善悪はない。問題はその使い方にある。コロナ禍のような非常時における人の行動記録は致し方ないが、平常時における個人の行動記録は、いかがなものか。中国は、監視型都市をISOに提案しているという。プライバシーのない国は、国家のいいなり、それは為政者の独断によって国民が統制される社会を意味している。自分は政治には口を出さないことを信条としているが、この中国の提案は常識を大きく超えている。非常時と平常時は違う。それはすべての人の自由を取り上げることに等しい。香港の人の気持ちが分かる。

投稿者: 赤堀侃司

赤堀侃司(あかほりかんじ)現在、(一社)ICT CONNECT 21会長、東京工業大学名誉教授、工学博士など。専門は、教育工学。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。