自粛することは、今の状況では致し方ないが、ほとんどすべての企業の営業停止や自宅から外に出るな、という要請をますます強めるのははいかがなものか、と思う。というのは、自分自身が守れそうもないからである。散歩もジョギングもできず、スーパーマーケットも自粛して営業日数を減らせとは、庶民の生活はできないことになる。生活ではなく、生きていけないことになる。10日間も家にじっと閉じこもるのは、人間であることを止めることと同じくらい苦しく、独房に入ることと同じである。いろいろな歪、家庭での息苦しさや子供たちの精神的・社会的な悪影響、夫婦間や親子間のストレス、これらの影響は、コロナ禍後の日本にとって重要な爪痕を残す。しかし、国民の命を守ることが重要だという論理には、その通りと言うしかないが、その土台となる人間はどう生きるのか、に目をつぶってはいけないのではないか。あまりにも代償が大きすぎる。下記のグラフのように、順調に感染者数は減っており、緊急事態宣言は効果を発揮している。油断すると言ってるのではない。精神的・社会的に健康であるという状態を維持することは、どのような緊急事態にも対抗できる強力な方法だと思うからである。